磯ロックさんのレビュー一覧
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聖女の万能○は万能です!?
2021年10月26日 by 磯ロック さん
ミナが外出できるようになったことから、礼司はノエラとミナの三人で社員旅行に出かける。旅行先のサン・ログロで街の人たちから「聖女バードラ」の評判を聞く。
悩みを的確に見抜くことと「万能○」が人々に好評だと聞かされた礼司は、ノエラ達がバードラを訪ねている様子を覗き見る。
そして、二人が購入した「万能○」を鑑定スキルで見るとその正体は…。
今巻では舞台に初めて別の街が登場しているのと、盗賊退治に貢献した話以来の「勧善懲悪」話があったことが目玉です。
ここでようやくアニメ版に登場した人物も約一名を除いて(苦笑)、ほぼ全員登場したことでこの先の話がアニメ版では無かった話が増えてくるのも楽しみになってきました。
アニメ版で物議を醸したあの○の話が出てくるかもしれませんけれど(汗)、コミカルでほのぼのした話が変わらず読めると思います。
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モテ期到来!?
2021年10月26日 by 磯ロック さん
フェリスから「ジラルが最近してくれない」と相談された礼司は、その気にさせる為の○を作り出す。ところがノエラがそれをミナに飲ませてしまい、さらには訪ねてきたアナベルも何の気なしに飲んでしまったことから大変な状況になってしまう。
礼司はノエラに解毒剤を取ってくれと頼むが…。
アニメ版でも出たエピソードですが、結構生々しい話の上にヒロインが悩まし気になり主人公が振り回される辺りが何ともという感じでしたね(苦笑)。
さらには、エルフのリリカから「狩猟祭で勝ちたい」と相談されその悩みを解決する○を作り出したことから好意を持たれる辺りを見ると、こちらもハーレムルートありかなと匂わせてくる所は今後恋愛話がと思わせてきます。
ただ、「主人公が周りの好意に鈍感」という「ラブコメあるある」な様子なので、この辺りはまだ分からないのも楽しみではありますね。
そんな中でも、ヒロインのミナが彼女の生家である店から一歩も出ることができない理由を解き明かして解決する話は温かくほっこりして、この作品の良さが一番出ていると思いました。
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結果にコミット!?
2021年10月26日 by 磯ロック さん
店を訪ねてきた冒険者たちから「森に出没して暴れるドラゴンのコドラ退治を手伝って欲しい」と頼まれる礼司。彼が○の素材を採取する場所でもあるので協力することになるが、ノエラから話を聞くと「コドラは森を守っていて、人間に手を出したりしない」と知って疑問を感じ森へと向かう。
観察してみると口にした植物が原因で幻覚症状が出ていると分かり、解毒剤を作るが…。
バトルとはほぼ無縁のこの作品で珍しく主人公たちが戦う、但し相手を傷つけない方法で解決する話があり、ストーリー展開に変化があってマンネリに陥らないようにしている工夫が感じられました。
あとはエレインが訪ねてきてバイトをする話と、女性にとっての永遠の悩みであるダイエット話とエピソードを絞ってじっくり描いている点がポイントですね。
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コネは大事やでぇ
2021年10月26日 by 磯ロック さん
ある日店に突然領主であるバルガス伯爵の執事が訪ねてきて、屋敷へ案内される礼司。伯爵夫人のフラムから「若返りの○を作って欲しい」と頼まれることになり、夫人の顔にシミなどが目立つことから美容クリームを作り出す。
喜んでもらえてホッとしていたら、今度は令嬢であるエレインが訪ねてきて「晩餐会で意中の人に会うのでモテ○が欲しい」という無理難題を言われ…。
異世界もので定番の「お偉いさんとのお付き合い」がこの巻から始まりますが、貴族相手でも態度を変えない主人公も定番とは言え見ていて好感が持てますし、その分話も広がりが出てきますので良い展開だと思います。
一方で、盗賊の襲撃という街の危機に対して殺傷しないで撃退する○力な○を作り出してピンチを救う話もあり、主人公のスキルがチートでも節度ある使い方をしている所がストレスなく読めますね。
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千客万来過ぎ!?
2021年10月26日 by 磯ロック さん
異世界転移した礼司は「創○」スキルのおかげで飲みやすいポーションを作り出し、その売り上げを元手に○屋を開く。軌道に乗り始めた頃、街でナイフを手に恋人を追いかけている女性フェリスに遭遇する。
追われていた青年ジラルはフェリス一筋なのに些細な事でも浮気しているのではと彼女が疑われて難儀していると語り、それを解決する為にある○を作り出し…。
この巻では、主人公に新たなお客が増えていくことでより多くの繋がりが出来ていく様子が見ていて楽しいです。
あまりにもぶっ飛んでいるキャラもいたりしますが(苦笑)、概ね好人物ばかりなのでイヤな要素も無く「スローライフ」のタイトル通りの内容なので「バトルもの以外を読みたい」「鬱展開はゴメンです」な方にオススメですね。
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熱く、激しく、そして哀しき一日が始まる
2021年10月22日 by 磯ロック さん
米軍の本土攻撃を阻止する為に結成された343空の源田司令は、日本近海に米空母からの艦載機が出没していることから本土空襲が近いことを悟る。迎撃準備を万端にして迎えた朝、偵察機からの報告で400機あまりの米軍機が海軍艦艇の母港である呉を始めとする各地の基地へと向かっている報告が届く。
菅野たちの紫電改が一斉に離陸し、遂に戦闘の幕が切って落とされ鴛淵が率いる「維新隊」が先陣を切る。
双方のパイロットが次々と散華する死闘の中、343空の根拠地である松山基地に敵機の一群が迫り…。
この巻から本題である343空「剣部隊」の戦いの様子が描かれていきますが、空戦のシーンはどれだけ腕利きであろうともあっけなく散ってしまう容赦のない戦場の様子がよく伝わってきます。
迫力のある空戦の一方で偵察機の敵発見の報告から散華するまでの様子を取り上げていることが、この作品の一番のテーマを描いているとも感じました。
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オフシーズンこそオンシーズン [Getchu.comで購入済み]
2021年10月22日 by 磯ロック さん
サッカー選手の新人代理人である透は、自分が推薦した監督が率いるチームが奮闘空しく降格が決まったことから急遽駆け付ける。チームの社長と対面し、監督の続投はすんなり解決したが、一方でチームのエースである佐藤選手を放出すべきという過酷な提案をする。
社長は代表にも選ばれる選手を縛っておく訳にはいかないと苦渋の決断をし、透たちは移籍先を探すことになるがその裏で佐藤にある代理人が抜け駆けで接触していた。
その代理人、大抜は透の先輩である立石以上のやり手でありマスコミを使って揺さぶりをかけてきたのを受け、透たちは対策を講じ…。
「オフシーズンだから何もない」というのが当てはまらない位に、この巻では様々なエピソードがあります。
移籍交渉、選手の心身のケアとサポート、とりわけ年俸などの条件を下げて現役続行か引退かの岐路に立たされた選手のエピソードはスポーツ選手につきものとは言え、より辛いものだと実感します。
コミカルな感じの絵柄ではありますが、時にこうしたシリアスがあるのがいい塩梅になっていて、サッカー好きであるのなら一読のシリーズです。
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弟の背中を追って [Getchu.comで購入済み]
2021年09月10日 by 磯ロック さん
2022年にアニメが放送される「アオアシ」のスピンオフで、葦人の兄の瞬が主人公で弟と同じくプロを目指すストーリーです。青井瞬は、かつて持病の喘息が元で地元プロチーム「アトレティカ」のアカデミー試験に落選しサッカーから距離を置いていた。
弟の葦人が東京のプロチーム「エスペリオン」ユースで活躍する姿を見守り、母の手助けをして過ごしながらも心の奥底にはサッカーへの未練を抱えていた。
高校のクラスマッチで見事なフリーキックを決めて、今まで抑えていた気持ちに気づいた瞬の元にある誘いが届く。
それはアトレティカからのユースチーム入団テストの案内であり、フリーキックを見ていたチーム関係者が改めてチャンスを与えてくれたのだった。
学校で相談し「人気が無く2部で万年下位のチームに入るより、一流校に進学した方が良い」と言われた瞬は、実情を知ろうとアトレティカの試合を見に行く。
閑散としたスタジアムでいい所なく完敗を喫したチーム、そしてそんなチームでも熱心に応援する人々を見た彼の決断は…。
アシトが「夢をまっすぐひたすらに追いかける」のと違い、兄の瞬が「諦めていた夢に再び挑む」ストーリーです。
アシトの方は良くも悪くも熱血で直情径行ですが(苦笑)、瞬は静かに闘志を燃やすタイプでクレバーでもあるという主人公の対比も見所です。
そして、ホームゲームの様子を描いていますが、下部カテゴリのチームを応援している人なら普段感じている悔しさやもどかしさが伝わる内容で、小林先生がブログでこの話の中で自分が一番訴えたいことだったと書かれていただけに、サッカー好きならぜひ一読をとお勧めします。
不定期連載なので次の話はしばらく待たされますが、いずれは「ユースチームの頂点を賭けた一戦で兄弟で雌雄を決する」話が実現したらと期待しています。
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決戦間近
2021年09月10日 by 磯ロック さん
本土防空の為の航空部隊「343空」またの名を「剣部隊」と名付けられた隊で、菅野達パイロットは米軍との戦闘に向けて練成を重ねる。そこへ新たな部隊が合流するが、そこは死闘を潜り抜けた数々の腕利きパイロット達が所属していた。
その○者ぶりに若手が尻込みする中、彼らを束ねる隊長の林喜重は血の気の多い部下たちをやんわりと宥められる穏やかな性格の人格者だった。
そんな中、米軍が本土攻撃への前進基地とすべく硫黄島への上陸を開始したという急報が飛び込んで来る。
もはや猶予は無いと悟った源田指令は、出撃体制を整えるように命じ、隊員たちは動き出す…。
いよいよ菅野たちの戦闘が始まる所まで進み、とりわけ隊員たちが遺髪を用意していくくだりや、隊行きつけのすき焼き屋の菅野たちと同年代ながら「かあちゃん」と慕われる女将さんに隊員の一人が身重の妻のことを託すエピソードは「戦争の話を読んでいる」と否応なしに実感させられました…。
大変という言葉では表せない位の体験を語り継ぐ人が少なくなっている今だからこそ、こうした話を通じて同じ体験をしないで済む時代を続けていくことが大切だと伝えてくれる一作です。
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敵機を討つ「剣」
2021年09月10日 by 磯ロック さん
連合艦隊参謀の源田実のスカウトを受け、本土防空部隊への参加を決意した海軍パイロット菅野直。源田から部隊に配備される戦闘機は新鋭機「紫電改」と知らされるが、その機体が配備される予定の空母が撃沈された事実も同時に告げられる。
戦局が明らかに不利になる中でも菅野は戦い抜く決意を固め、選ばれた精鋭パイロットたちと共に訓練に励む。
年が明けた1945(昭和20)年の初め、歴戦のパイロット鴛淵孝が赴任してくる。
隊員たちは、同じく腕前では引けを取らない菅野が彼と上手くやっていけるのか心配するが…。
この巻では防空部隊結成の始まりと、まだ戦闘は起きず残されたわずかばかりの平穏な時間が描かれています。
しかし、戦闘は無くともいつ果てても不思議ではない様子が戦争の現実をしっかりと伝えていて、この先待ち受ける戦いの厳しさを予感させる話でした。
そして、命を預け共に戦う「戦友」となる為に菅野と鴛淵のパイロット達がどんちゃん騒ぎしたエピソードを見ると、平和な世の中であることのありがたみが伝わってきました。
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闘志を胸に空を駆ける漢(おとこ)
2021年07月25日 by 磯ロック さん
太平洋戦争を題材にタイトルにある「343」の番号がついた航空部隊を描いた作品です。第二次大戦も連合軍の攻勢により終盤になりつつあった1944年秋、フィリピンで米軍を迎え撃つ海軍パイロットがいた。
そのパイロット菅野直(なおし)は、敵機を次々と撃墜するものの、自身の機体もボロボロにしてしまう戦い方から「デストロイヤー」の仇名で呼ばれる闘志の持ち主だった。
しかし、彼やその部下たちが奮闘しても攻勢を止めることが出来ず、軍上層部はパイロットの生還が望めない体当たり戦法「特攻」を立案する。
菅野はそれに志願しようと決意し本土に帰還した際に、連合艦隊の中枢を担う参謀の源田実と出会う。
彼は菅野の腕を見込んで、日本本土を米軍の攻撃から守る為の防空部隊への参加を訴えてくる。
菅野はそのスカウトを拒むものの、特攻によって戦友たちの命が失われていく現実を前にして、決断する…。
様々な作品で取り上げられるパイロットを主人公にしているので、それらの作品のファンの方にも読んで欲しい一作です。
著者は「永遠の0」コミック版などで多くの空戦シーンを描いているだけに、機体のディテールや機動などもしっかりと描けていて迫力十分です。
ストーリーに菅野のエピソードも盛り込んでいて、熱血漢かつ無鉄砲であると同時に筋の通らないことには上官でも立ち向かったという人となりもよく分かるようになっています。
もちろん、戦争を描いているだけにカッコよさだけでなく、本土にいる時に肉親が訪ねて来る辺りは胸が詰まるような思いを感じますし、過酷な時代であったこともきちんと描いていて、少しでも戦争の辛さや虚しさを知ってもらいたいという思いが感じられました。
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何をもって「幸福」と呼ぶのか
2021年07月25日 by 磯ロック さん
母ペティが向かった「アリスズクレイドル」へと向かうための「鍵」作りに、故郷の中央コロニーを目指していたチコ達は再度戦車ロボットの襲撃を受ける。苦戦している最中に助太刀に現れたのは、母子共々厳しく鍛えられた恩師の調査技官ビルギッタだった。
戦車ロボットを撃破しコロニーに帰還すると、上層部が調査を打ち切ろうとしていると分かり「鍵」の完成を急ぐ。
ビルギッタの相棒のロボットのデータなど多くの「犠牲」によって完成した「鍵」を持って「アリスズクレイドル」へとたどり着くチコとピノ。
そこで待ち受けていたものは、数々の過酷な真実の嵐だった…。
滅びが進みつつある世界を舞台にしたSFでしたが、今にも通じる部分があると感じられる作品で「100%のハッピーエンド」ではないラストは色々と考えさせられる一作です。
チコが対峙した存在が「絶対の幸福」を主張していましたけれど、それが正しいと断言できるわけも無く、そしてチコが下した決断も同じく絶対正しいとは言えないラストであり、表紙カバーをめくると「その先」が描かれていてやり切れないものを感じます。
でも、様々な苦労や悩みに向き合って得る幸せの価値は大切だと分かるストーリーで、この旅を多くの人に読んで欲しいと思います。
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心を繋ぐ [Getchu.comで購入済み]
2021年07月25日 by 磯ロック さん
コロニーの電力低下の原因を探る旅を続けているチコは戦車ロボットの襲撃によって負傷し、ロボットに人格を移植している弟のピノも機能停止のピンチに陥る。ピノの人格が消える寸前だったが、アレクセイとユーリィの父子に助けられ、かろうじて「ピノ」は守られた。
同じ調査技官の母ペティもここに立ち寄ったと知り、詳しい話をユーリィに尋ねるものの拒まれてしまう。
どう接するべきか悩んでいると、一体のロボットが拘束されているのを見つける。
そのロボットは、ある出来事から正常な動作をせず時々徘徊をしている為アレクセイが拘束していたが、ユーリィはその仕打ちに反発して親子がギクシャクしていると知ったチコ。
ロボットのデータを調べて、そこから見つけ出した解決法は…。
この巻で、旅の最終目的地が分かりますが、そこに至るまでに一組の親子とロボットにまつわる話を通して「心」は「生物だけのもの」なのかと考えさせられるストーリーが展開されます。
とりわけロボットの徘徊の「理由」が分かった時にはその思いがより○く感じられます。
さらに、回想でピノが不治の病のため満足に動くことも出来ない中で「生きる」為にロボットに人格の移植を決断しチコが実行するシーンは、絶対の正解ではないとしても物語の大きなテーマの一つをしっかりと表していると思いました。
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脱サラは異世界で!
2021年07月24日 by 磯ロック さん
現在アニメが放送中のなろう系原作ラノベのコミック版です。社畜ライフにたまりかねていた礼司は、ある日通勤している最中に見知らぬ森に迷い込む。
異世界に来たことを確信した彼は、自身に「鑑定」「創○」というスキルが付いていることに気づく。
その時、ケガをしている狼を見つけた礼司は早速「創○」スキルを活かしポーションを作って傷を治す。
するとその狼は人狼だと分かり、その少女ノエラと共に近くの街へ向かう。
そこで試しにポーションを売ってみると、恐ろしくマズい従来のものとは違って美味しく効き目抜群の礼司の品物はたちまち評判になり…。
アニメ版では主人公が異世界へ来てからノエラやミナと出会い、ポーションの売り上げを元に○屋を開業する経緯を省略して、既に店を構えている所から始まっているので、こちらの方で見たらより分かりやすいです。
絵はキャラたちが魅力的に描けていますし、所々でネタに走ったりもしていますが(苦笑)それも楽しめるストーリーで、タイトル通りにゆったりと読める一作です。
「異能を駆使して国や世界を救う!」なんて大それた話ではなくバトルもほとんど無いですが、身近な所で役に立って皆を笑顔にするという「等身大」な話が好きな方にはオススメです。
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「Go Home Quickly」を叩きつけろ!
2021年07月24日 by 磯ロック さん
田中角栄にとってのメインストーリーである政治家時代が開幕し、宰相への道の始まりを描いた巻です。再度挑んだ国政選挙で当選を果たし、赤絨毯に足を踏み入れた角栄。
所属する党の重鎮でベテラン政治家の幣原喜重郎に見いだされ、彼の元で政治のイロハを学ぶことになる。
敗戦から復興を進めていた日本だったが、あらゆる権限をGHQに握られていて、それを打開する術が無い日々だった。
やがて、党トップの芦田が進めるGHQの意向を受けた炭鉱の国有化政策に角栄たちは反対の意思を示し離党する。
幣原に勧められて元総理である吉田茂を訪ねた角栄は、彼からある「目標」を告げられ…。
この巻から先に大和田先生が戦後政治を描いた「疾風の勇人」の主人公である池田勇人やその仲間も登場してきて、読んだことのある人ならニヤリとする展開になってきました。
「かりそめの自由」から解放され「自分たちで決められる独立した国」になる始まりが描かれ、ダイナミズムが感じられるストーリーが良く、今の政治にガッカリすることが多いだけにより面白いです。
シリアスとコミカルの緩急も上手くて、政治の話と堅苦しく考えることなく読めるので「疾風」と合わせて楽しめる一作です。
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「鉄のカーテン」の中で
2021年07月24日 by 磯ロック さん
著者がノーベル文学賞受賞を果たす一助となったノンフィクションのコミック化の続巻です。著者はかつて起きたソ連とドイツの戦争に様々な形で触れていく内に、戦争について著したいという思いが芽生え、従軍した女性たちの記録を集め残す決意を固め取材を開始する。
様々な伝手を辿り多くの女性たちを訪ねて取材を重ねていき、証言を記して発表を始めていく。
だが、それらはソ連という国の体制では不都合なものばかりで、表に出るものはわずかばかりでしかないという現実が待ち受けていた…。
戦争という言葉では語りつくせないほどの過酷な体験、その中で時にはクスッと笑え、ある時は運命や縁といった言葉をも超えるような出来事を、派手さはないもののしっかりとした絵で描いています。
国の為にと純粋な想いで軍に志願した少女たちが、戦争の中で傷つき倒れ、生還を果たしても心に傷を抱えて年を重ねていく様子を見ると、平和であることがどれだけ尊くありがたいことかを実感できます。
そして普段は意識することのない「自由にものを言える」ことの大切さも分かる一冊であり、この作品は長く続いて欲しいと思うシリーズです。
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エビならぬギョーザでドラゴンを釣る
2021年06月12日 by 磯ロック さん
ムコーダは従魔のフェルが採ってきた地竜の解体と買い取りがカレーリナでは不可能だと知り、それが可能なドランの街を目指すべく旅を再開する。途中の街で受けた依頼が元で、一匹の小さなドラゴンと出会う。
ピクシードラゴンという小さいながらも○力な戦闘力を持つ竜だったが、ムコーダは深く考えずに「ドラちゃん」と可愛らしい名前を付けてしまう。
当然ながら「ドラちゃん」に不満をあらわにするが、フェルも「自分もヒドい名前をつけられそうになった」と愚痴ったのを聞いて納得し、パーティーの一員となる。
そしてドランの街にたどり着くとそこで待っていたのは、ドラゴンの解体が出来る冒険者ギルドのマスターのエルランドだった。
彼はドラゴン好きが高じすぎる上に、ドラちゃんを見てさらに興奮し、ムコーダを散々質問攻めにする事態になるが…。
街での話がしばらく続いてましたが、旅にまた戻り新しい街や人との出会いが楽しめる展開になってきました。
今回出たエルランドは原作の中でもかなりのインパクトがある人物だけに、しばらくはストーリーも濃い展開になりそうです。
バトルはあまり無かったのですが、ドランはダンジョンのある街という設定なので新しい従魔ドラちゃんの活躍はもう少ししたら見られるので、こちらも期待できます。
特にラストでは神様組からも新しいキャラが登場してきて、より騒がしい展開になることは間違いないので(苦笑)次に向けて必見です。
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「田舎のホームセンター男の自由な異世界生活 6」(商品ページ)
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「チート=何でも出来る、救える」とは限らない [Getchu.comで購入済み]
2021年06月12日 by 磯ロック さん
兎人族の街作りのための資材、そして欠かせない職人たちを集めて帰還したマサル。帰ってきた挨拶が無いことを女神ビクティニアスにたしなめられたりもあったものの、順調に街作りが進行していた。
帰路の途中で助けたダークエルフの少女と女騎士は、王国シュテンツェンの女王エメルラルダ、お付きのエレーナと身分を明かし、王国がゴーレムの襲撃を受け何とか脱出出来たことを告げる。
二人は「シュテンツェンの状況を確認して欲しい」と頼み込み、マサルはその為に必要な準備に勤しむ。
その頃、ビクティニアスの妹アイラセフィラは王国を襲ったゴーレムについて調べていたが、彼女の能力をもってしても正体が掴めないままだった。
シュテンツェン探索に出発間近となった時、マサルを訪ねてきたビクティニアスはあることを依頼する…。
冒頭は主人公とヒロインが互いを意識し始める展開で、これならハーレム展開にはならないかもと思わせる内容でした。
その後はうって変わって今までで一番重い展開になり、誰にとっても辛い決断になるシリアスさが「主人公がいくらチートで万能でも、どうにも出来ないこともある」のがより際立っていてストーリーがしっかりしていると感じました。
終盤では懐かしい面々が登場してきて、主人公が身近な所から世界と人を変えていく様子が地味ですが良い味を出していると思います。
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新たな出会い再び
2021年03月16日 by 磯ロック さん
長く続いているごちうさですが、この巻からは今までのメンバーの組み合わせが変わるという大きな転換点を迎えます。春休みの都会への旅を過ごしているココア達。
宿泊先のホテルへ旅で知り合った双子姉妹のナツメとエルが泊まりたいとやって来て、にぎやかなひと時を過ごしたりと新たな思い出を作り、旅を終えて木組みの街へ戻る一行。
そして、進学したチノはココア達の、マヤ・メグはシャロがいる高校へとそれぞれが違う学校に進学し初登校するが、そこで出会ったのは…。
旅の話から新たなキャラが登場していましたが、予想通りに新たなメンバーとして同じ学校になりましたw。
これから仲良くなっていくのは間違いないですが、その前にナツメとエルの「ある事情」でひと悶着あるかもと思わせる所をどういう展開にするのかが期待できます。
少なくとも暗い展開は似合わない作品ですので、何があっても大丈夫だと思いますし、それがストーリーにより深みを与えてくれるのは間違いないでしょう。
アニメは3期が終わりましたけれど、これなら4,5期と続きそうと思うほどに楽しく読んでいけますね。
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「NANA CLIPS 7 Blu-ray/水樹奈々」(商品ページ)
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これからもパワフルな活躍を
2021年03月16日 by 磯ロック さん
無事出産が発表された水樹奈々さんの7枚目のミュージッククリップ集です。東京ドームライブ「GALAXY」で流れたいくつかの曲がメインで、特筆すべきは今度BDボックスが発売される「クロスアンジュ」OP曲だった「禁断のレジスタンス」です。
このMVは水樹さんの故郷、新居浜市の鉱山と発電所跡でロケが行われ、その風景が激しい曲の中にある寂寥感にマッチしていて一番の出来と言って良いほどです。
ファン投票で選ばれて新規にMVが作られた「リリカルなのは」挿入歌の「Pray」も必見ですし、CM集の中には水樹さん初の愛媛ローカルCMも入っていて「ネットじゃなくて、大きなTV画面で見たい」と思っていた方にはオススメです。
ライブは当面先になりそうですけれど、これからも多くの曲を届けてくれることを感じさせてくれる一枚です。
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「田舎のホームセンター男の自由な異世界生活 5」(商品ページ)
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多くの「手土産」を手に
2021年03月16日 by 磯ロック さん
グレイタス王に謁見し、王が欲している魔物の角を「献上」するのではなく「取引」をしたいと申し出たマサル。王を承諾させる為の「切り札」であるビクティニアスを呼び出し、彼女からの援護もあって王から街作りの資金を得ることに成功する。
そして、資材の買い付けと街の発展に必要な職人のスカウトをすべく、父親がレンガ職人をしている騎士の案内で彼の父親の元に向かうが…。
この巻ではバトルやモノづくりよりは「仕込み」がメインというストーリーで、建物の資材だけでなく家畜になりそうな魔物の購入、そして何より必要な「人材」にもきちんとスポットを当てていて、いきあたりばったりになっていないのがポイントです。
兎人族の街に帰還し本格的な街づくりがいよいよスタートとなりますが、その途中で何か訳ありな二人組との遭遇、マサルが魔法の特訓を始めるなど飽きさせない次の展開もあってますます楽しみです。
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「田舎のホームセンター男の自由な異世界生活 4」(商品ページ)
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ネゴシェイターVSキング
2021年03月16日 by 磯ロック さん
異世界に来てから世話になっている兎人族が安心して住める街作りを進めていたマサルだったが、狂暴な熊の魔物「魔熊(まゆう)」が出没していると知り退治に乗り出す。何とか仕留めたかと思った直後、もう一匹いたことに気づくが油断していたマサルは負傷してしまう。
窮地に陥ったものの駆け付けたアデリナによって体勢を立て直し、完全に退治に成功する。
後顧の憂いなく街作りを再開し、女神ビクティニアスが妹のアイラセフィラを連れて訪ねて来るなどにぎやかに進んでいたが、ある日遭難した一団がたどり着く。
それは、兎人族の住んでいた街を武力で奪った王の配下たちだった…。
魔物とのバトルの後はしばらく和んだ展開で、新たなヒロインも登場してきますが、すぐにハーレム展開にはいかない所は人によっては物足りないかもしれませんけれど、良い展開だと思います。
街作りを進める上で先のことまでしっかり見据えた設計で建造していることも分かり、何でもかんでもチート頼みではないのもストーリーが練れていると感じました。
そして、新たな「戦い」は武器を使うものではなく「駆け引き」がものを言う静かな戦いでそこも見所です。
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「となりの代理人―フットボール・エージェント― 1」(商品ページ)
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「人生」を背負う仕事
2021年03月05日 by 磯ロック さん
様々なスポーツで選手がチームとの交渉時などに補佐をする「代理人」を取り上げたサッカー漫画です。新人代理人の透は、事務所の先輩の立石から担当を引き継いだ選手が試合中に負傷した一報を知り、立石と共に当人を訪ねる。
その選手、田丸は頭部を○打したものの大丈夫だと言い張るが、すぐに診察を受けるべきと徹も立石も勧めるが、田丸は負傷で出場できなければ契約金に響くことから拒む中、透はあることを打ち明け説得する。
それは、彼が代理人になる決意をしたきっかけだった…。
「代理人」と言うと、よく聞きはするもののその仕事内容が知られていないだけに悪いイメージがあると思われがちですが、この作品では様々な出来事を通してその仕事を描いています。
ベテランで曲者の立石をはじめ、切れ者の女性先輩、いぶし銀の弁護士経験者といった顔ぶれの中で主人公はまだまだ頼りなく、良くも悪くも純粋な所が諸刃の剣です。
一方で誠実な所があり、有望な社会人選手にオファーが来ても下手したら今の仕事より収入が下がるリスクからむやみにプロ入りを進めない真摯さも良いと思います。
あとは、○豪チームのワンマン社長がとある国の偉いさんだった方を連想させるという相変わらずのキワどいネタwと社会人選手のラブコメ未遂も良かったですね。
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心に灯った「炎」
2021年03月05日 by 磯ロック さん
希代の政治家、田中角栄を描くこの作品も遂に政治家への道のりに入ってきました。戦時下、米軍の空襲が激化し懇意にしている理研の工場を疎開させる難工事を請け負うことになった角栄。
持ち前の胆力を持ってその困難な仕事を成し遂げたが、日本は敗戦を迎えてしまう。
帰国し一面の焼け野原にショックを受けるものの、家族と会社が無事と知り再び仕事に励む中、会社の顧問を務める代議士から献金の話が舞い込む。
その会談で、角栄に政治家の資質を見出した代議士は選挙への出馬を持ち掛ける。
その誘いに角栄の心の中でくすぶっていたものが熱く燃え上がり、立候補する。
だが、選挙戦が始まった途端にGHQから「公職追放令」が出されたこと、そして補佐役を務める者が角栄を見限り自ら出馬したことで一気に不利なスタートになってしまう。
奮闘したが○固な支持層を持つ他候補の「地盤」を崩せず、落選した角栄だったが…。
シリーズの道のりもようやく本題と言える政治家時代の話になり、ここから数々の歴史を紡いできた男の姿がじっくり描かれていきます。
さすがにダーティーなイメージが○いだけに、そういう部分は抑えてパワフルで堅実かつ誠実な戦略を進めて選挙を勝ち抜く風に描かれているのが読みやすいと思います。
そして、激動の政治家生活を予想させるかのように大和田先生が先に昭和の政治家を描いた際の主人公も登場して、次巻が楽しみになってくる終わり方でした。
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新たな脅威 [Getchu.comで購入済み]
2021年01月02日 by 磯ロック さん
異世界転移した日本にとって重要な友好国であるクワ・トイネ国に侵攻したロウリア王国を撃退し、戦争を終結させるべく動く陸自。王都に攻め込み陽動を仕掛ける中、国王逮捕の部隊を王城に送り込む。
なおも抵抗を続ける騎士団を倒し、国王を捕縛し完全に脅威の排除に成功する。
ひとまず安堵かと思いきや、日本が国交樹立に使節団を派遣していたフェン王国で思わぬ事態が待ち受けていた。
それは、○力な軍事力に物を言わせ数々の国々を支配し抑圧していたパーパルディア皇国が侵攻し攻撃を開始するという新たな戦乱だった。
そして、ある国では封印されていた魔王の配下が出現し、砦が破られ王都に危機が迫ろうとしていた…。
異世界での日本の最初の戦いが終わりましたが、「力こそが正義」というスタンスの世界でのさらなる戦いぶりをどう描くのかが期待できます。
「弱き人々のために戦う」姿勢と戦闘での無双が合わさっていい感じなので、これはこの先もしっかり描いて欲しいです。
総理などの政治家がほとんど登場していないだけに、現場の人々を描く点はもちろん大事ですけれど、もう少し重大な選択と決断をするシーンがあっても良いかと思います。
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再び旅路へ
2021年01月02日 by 磯ロック さん
町近くの草原にワイバーンの群れが出たとの知らせに、肉目当てでフェルとスイに無理やり戦闘に連れていかれたムコーダ。やはり戦闘慣れできない彼だったものの、フェル達によってあっけなく片付く。
町の危機を救いいつもの日々を送る中ようやく念願の風呂釜を購入し、旅の途中の温泉以来の入浴を満喫した後、フェルが狩ってきたものを見てムコーダは驚愕する。
これまで驚きつつも多くの魔物を買い取ってきた冒険者ギルドに持っていくが、遂にここでは解体も買い取りも無理だと断られてしまう。
それが可能なのはドランの町であること、そしてフェルが「海の魔物を食いたい」と言い出したのをきっかけに旅を再開することになり…。
ワイバーンとのバトルシーンは、これまでのバトルとは違って結構動きがある感じでしたね。
そして、ムコーダが大金でホクホクでありながら欲しいものが風呂という辺りが好感が持てます。
終盤で新しい町も登場してきて、旅の様子を見るのがより楽しくなってきました。
今回は初めて全て4コマ漫画で構成された回もありましたが、話のテンポを取るための構成として良かったと思いました。
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欲望にまつろう神々
2021年01月02日 by 磯ロック さん
カレーリナの町で冒険者として依頼をこなすムコーダは、従魔のフェルとスイの活躍で食料である肉ばかりか膨大な額の収入も得ていた。一方、いつものように女神ニンリルに貢物をしていると、他の女神たちが現れて貢物欲しさにムコーダとスイに加護を授けるという思わぬ事態が起きたりもしていた。
そんな中、特殊スキル「ネットスーパー」を生かして商売をしてみようと思い立つ。
購入した石鹸やシャンプーを詰め替えて、知己を得た商人ランベルトに相談すると彼の妻が効能を知って売り出し始める。
順調に進む異世界生活の中でムコーダがあるものを買おうと考えていた時、町に脅威が迫っていた…。
なろう系作品なだけにトントン拍子に話が進みますが、やはりなにがしかの不便が出てくる辺りはちゃんとしたストーリーだと言えます。
料理と食事のシーンは変わらずにおいしそうと思わせる画力がありますね。
新しい神様たちも登場して、よりにぎやかになる一方でムコーダの苦労がまた増えそうなのも見ていて面白いです。
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リアルFPSを阻止せよ
2020年08月26日 by 磯ロック さん
PMCのメンバーであるいちか達は警察の要請を受け、RPG-7を密造する組織を内偵する任務に就いていた。首謀者である投資家の堺田から「トーキョーをゲームのような戦場に変えたい」という到底理解しがたい動機を聞き、正体を見抜かれていたものの危機を脱し、組織壊滅を目指す。
トーキョーの中心に密造拠点があると分かり、ある所に目星を付けていたいちか達は探索を開始する。
そして、そこで待ち受けていたものは…。
銃撃戦等がある作品なだけにリアリティのある絵柄の方が迫力がある点からすると、今回の作家さんでは少し弱かったかもしれません。
色々な蘊蓄は面白かったですし、最後の話はドンパチの無い穏やかなグルメ話を通してPMCの任務の過酷さを伝えた所は良いと思います。
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青年は影に覆われた時代に抗う
2020年08月26日 by 磯ロック さん
不世出の政治家だった田中角栄を取り上げた一作の本巻では、時期的にタイムリーと言える戦時中の頃を描いています。昭和十年代、故郷から上京し果敢にチャレンジを重ね、若くして瞬く間に自らの会社を隆盛させた角栄。
だが彼の元に召集令状、「赤紙」が届いた事で会社をたたみ陸軍に入隊し満州へ渡ることになる。
そこは娑婆とは全く違い、新兵は容赦なくシゴかれる過酷な世界であり、角栄も苦難に晒され理不尽に耐える日々を送っていく。
しかし、持ち前の胆力と会社経営で鍛えた技量で周りの信頼を勝ち取り、連隊にとって無くてはならない人材となる。
その後、肺炎により命が危うい事態に陥るも奇跡的に回復すると軍を離れ、建設業に復帰するが…。
戦時中の話となると凄まじい戦闘シーンが出てきますが、こちらではそうしたシーンはあまり無いものの当時の軍隊がいかに「ブラック」な環境だったかと分かる内容でした。
やはり政治家時代の話がメインとなってくるだけに、まだ「普通の人」である時代の話はダイジェスト感があるとは言え、読んでいて「大物」になる人物は才覚だけでなく「天運」もあるのだと実感するストーリーは良いと思います。
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勇者か愚者か
2020年08月26日 by 磯ロック さん
異世界転移した日本の食料と資源を支えるクワ・トイネ国へ大軍を向けたロウリア王国の野望を、自衛隊の戦力で挫くことに成功する。侵攻を断念させ戦乱を終結させるべく、ロウリア国王の逮捕への作戦を開始し陸自が王都へ迫る。
ジェット戦闘機、戦車等の最新鋭兵器の前になす術が無い絶望的な状況ながらも、抵抗を諦めないロウリア軍は決戦に打って出る。
突撃する大軍の上空を夜陰に乗じて陸自のヘリが飛び、がら空きの王城に作戦部隊が突入を開始する…。
日本側が市井の人々を守る戦いも終盤に入り、結果自体は最早素人でも分かる状況下でもロウリア側が「蟷螂の斧」を振るって戦う様は、人によって評価が分かれると感じました。
ただし、この巻で出たロウリア側の「兵」は1巻で描かれた蛮行を起こした者たちと一線を画すのは確かです。
ストーリーが原作ではまだ序盤辺りなので、世界地図が日本とその周辺国しか出ていないので全体像が分かりづらいのがちょっと不満です。
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